2006年08月14日

甘エビ学 事始め05 「縞えび」と呼ばれるモロトゲアカエビ

 市場で見かける甘エビといえば普通、本家本元の「甘えび」、「ぼたんえび」、「縞えび(しまえび)」の3種である。「甘えび」は言わずと知れたホッコクアカエビ、「ぼたんえび」はトヤマエビ、そして「縞えび」がモロトゲアカエビである。ホッコクアカエビ、トヤマエビが今では輸入冷凍物ものも多く寿司ネタなどの定番となっているのに対して、本種は入荷量が少なく、総てが鮮魚としての入荷、より「特種」なネタと言えそうだ。
 産地は北海道の日本海側、この周辺でトヤマエビなどのカゴ漁に混ざってとれる。北海道以外の日本海側でとれる量は少なく、市場では希に見かける程度である。入荷の時期は真夏と厳寒の時期は少なく、春から初夏にかけてやや多い。
 値段は高く、安値でキロ当たり卸値で2000円、高いと10000円前後になる。
 甘味は甘エビほど強くなく、粘液質のうまみを膨らませるアミノ酸も少ないようでどこか軽い。その分、プリっとした食感があり、味の余韻がとてもいい。個人的にはこのタラバエビ科3種ではもっとも好きなもの。
 寿司ネタにしてもむき身にしたとき表面の赤い縞模様が残って美しい。当然、刺身にしても色合いの美しさ、味の良さから魅力的な素材だと言える。
 そう言えば、最近のすし屋、料理店などでは市場に買い出しに出てこないというのも珍しくない。いまどき電話一本で仕入れはすんでしまう。そうすると当たり前だがネタがマンネリ化してしまう。市場の仲卸で聞いていても「白身はカンパチ、エビは甘えび、イカは……」なんてやりとりが日常茶飯事だ。これではついつい入荷量が少ないエビに目がいかないということになる。すなわちすし屋のネタケースにモロトゲアカエビなどがある店というのは、こまめに市場通いしている可能性が高い。

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画像は新潟県能生町。佐渡周辺でのホッコクアカエビに混ざってとれたもの

市場魚貝類図鑑のモロトゲアカエビへ
http://www.zukan-bouz.com/ebi/morotogeakaebizoku/morotogeebi.html
posted by ぼうずコンニャク at 09:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 食べるエビ・カニ学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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